<第号議案>

 

200年度運動方針

 

T 私たちをとりまく情勢

 

1 青年労働者をとりまく情勢

   日本の景気状況について、4月の内閣府月例経済報告は、「景気回復は、このところ足踏み状態にある」とし、景気の下振れリスクが高まっているとの見通しを示しました。また、賃上げによる個人消費の拡大で景気の回復が期待されていましたが、実際には生活必需品の値上がりは著しく、それに見合う賃金上昇となっていません。

  次代を担う私たち青年労働者は、青年が持つ豊かな感性と創造するエネルギーを集結し、「誰もが健康で安心して働き、生活できる職場」を目指して頑張っていますが、こうした社会状勢の中、引き続く公務員バッシングや行政リストラにより、青年労働者の不安・負担感を増大させ、生活をも脅かしています。

 

2 女性労働者をとりまく情勢

女性職員の地位向上及び労働条件の改善については県職労総体でも取り組んでいるところですが、これまで問題とされてきたセクハラ問題や、社会問題ともなっているパワハラ(パワーハラスメント)などにより、女性労働者は持てる能力や権利を充分に行使することもできず、職場に希望を見いだせず定年前退職や健康を損なうといった状況は依然として存在します。

また、男女差別については、潜在的なものも含め根強く残っているのが実態です。男性労働者、女性労働者ともに認識を変えていき、職場の一層の意識改革を図っていく必要があります。

女性労働者が仕事と家庭の両立が図れるように、育児休業や介護休暇等の制度が整備されてきており、本年度からは育児短時間勤務制度も導入されましたが、それらの制度を活用しきれていない現状があります。使える制度を「使える」ように、また今後も結婚や出産、そして年齢に関係なく安心して働き続けられる職場環境が求められています。


U 運動の基調

 

  青年部評議会の運動の基調は、「学習し、交流し、討論し、青年が主体的に諸課題へ取り組むことができる運動をつくりあげ、働きやすい職場環境づくりを目指そう」とします。

  第1に学習です。職場や地域更には社会全体がめまぐるしく変化している現状を的確に捉えることは、運動の前進に欠かすことのできない重要な要素の1つです。私たちは学習し、諸課題に対し、主体的かつ積極的に取り組みを進めます。

  第2に交流です。労働組合の基本は、人との繋がりです。学習やレクリエーションを通じ、職種を超えた多くの仲間と交流を深め、幅のある議論や課題の共有化に努めます。

  第3に討論です。私たち県職員は、本庁・出先を含め多種多様な職場へ勤務しているため、要求や意識の多様化、不満や疑問さらには不公平感など多岐に渡る問題を抱えています。これらの問題を1人で抱えるのではなく、多くの仲間と共有し、理解しあうことが重要です。そのためにも集会や学習会などの機会を有効活用し、討論して行きます。

 

  

V 具体的運動の進め方

 

 1 青年部評議会が取り組む活動

   青年部評議会は、労働組合の登竜門的位置付けとし、基本的な取り組み内容を学習、理解し、組合員が安心して働き続けることのできる職場づくりに向け取り組みます。

   また、女性に関わる諸課題については、「女性固有の問題と捉えず、男性も一緒に考え、議論する」ことを基本とし、取り組み課題を整理しつつ、県職労と連携を取りながら統一的な運動を進めます。

 

 2 具体的な取り組み

 (1)組合加入

    新規採用職員については、4月1日に組合加入を促すビラを配布し、労働組合の必要性や重要性を訴え、組合活動に対する理解を求めます。

    また、新規採用研修時にオルグを実施し、組合への関心を高め、1人でも多くの加入を促します。

(2)役員学習会

各支部の青年部執行委員を対象に学習会を開催し、各支部における課題や取り組み状況などの把握に努め、統一した取り組み(行動)のための意志統一を図ります。また、各支部青年部間の交流の場とも位置付け、合同開催など手法を工夫しながら連携を深めます。

(3)独自要求

    私たちの権利は、私たち自身の手で勝ち取らなくてはなりません。その意味でも学習会やアンケートなど要求の裏付けとなる取り組みをしっかり行い、要求の前進を目指します。

(4)女性集会

    職場におけるセクハラ・パワハラ問題、家庭における結婚、出産、育児、介護など女性に関わる課題は未だ山積しています。女性が健康で安心して働くことができる職場環境づくりに向け、問題の洗い出しや意見交換を目的とした集会を開催します。

    また、男性も一緒に議論できる場として、男性の参加も積極的に求めていきます。

(5)機関紙「やくしん」の発行

青年部評議会の活動や取り組み経過など情報を発信する唯一の手段である「やくしん」については、1人でも多くの組合員に周知することを目的とし、よりタイムリーな発行を目指し取り組みます。

(6)レクリエーション活動および交流会

    新規加入組合員については、「新規組合員のつどい」を開催し、組合に対する理解を深めながら人と人との繋がりを築きます。

    また、その繋がりを広げて行く目的も含め、各支部青年部で組合員全員が楽しく参加できる活動を企画できるよう指導し、組織としての強化を図ります。

(7)その他の取り組み

県内の多くの自治体等で働く仲間との交流を図るため、山口県本部青年女性部の取り組みに参加します。

また、全国の多くの自治体等で働く仲間との交流を図るため、自治労本部青年部および女性部の主催する各種集会などに参加します。